WAレフェリーに聞く!2023世界水泳の裏側!

WAレフェリーに聞く!2023世界水泳の裏側!

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はじめに

7月29日に幕を閉じた世界水泳水球。大会を成功させるために活躍をした人達がいるのはご存知だろうか?

普段は聞くことができないそんな大会の裏側を支えた側を知るWORLD AQUATICSレフェリーの唐木さんに突撃インタビューしました!

対談

 

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編集長コップ

本日はお忙しい中ありがとうございます!

さていきなり本題ですが唐木さんは世界水泳に運営スタッフとして参加されてたんですよね?

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WAレフェリー唐木さん

はい!私は”NTO”として大会に参加してきました!

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編集長コップ

”NTO”?聞き慣れない言葉ですね?”NTO”とは一体何なのでしょうか?

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WAレフェリー唐木さん

National Technical Officerのことです。

直訳すると国家技術士官ですが、簡単に言うと開催国の競技役員ですね。

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編集長コップ

そういった名称があるんですね!

ちなみに大会期間は長かったと思うのですが全日程参加されたのですか?

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WAレフェリー唐木さん

全日程参加したかったところなのですが、私も普段は会社員として働いており流石に全日程参加することはできませんでした、、

有給をうまく組み合わせながら7月26日までNTOとして大会運営をしていました!

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編集長コップ

そうなんですね!そういった人たちの努力があって大会が運営されてたとは、もっと公表するべきなのでは?(笑)

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WAレフェリー唐木さん

そうですね(笑)

公表するべきとまでは言わないですけど、こういう人がいるっていうのを知ってもらうのは良いかもしれないですね。

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編集長コップ

ちなみに運営の仕事ってどんなことをしていたんですか?

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WAレフェリー唐木さん

はい!各試合にNTOの仕事は6つありました。

試合担当の競技役員を統括するスポッター:1名、記録担当のスコアシート:1名、退水管理:1名、8分のタイマーを管理するゲームクロック:1名、30秒計を管理するショットクロック:1名、アシスタントレフリー(GJ):2名、私はゲームクロックとアシスタントレフリーを担当しました!

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編集長コップ

ゲームクロックは8分のタイマーのことで、アシスタントレフリーはコートの外にボールが出たときにコートに投げ入れる人のことですね!トップの選手たちを間近で見れるのは羨ましいです!

私自身はこれまで選手として大会に出ることが多くて選手との交流が多かったのですが、運営の立場だとどんな人との交流があるんでしょうか?

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WAレフェリー唐木さん

日本開催ということで各地から水球関係者も集まり普段お世話になっている方々が多かったです(笑)

ただ、メインスポンサーの「OMEGA」など時計の調整をしたりする海外からきた方たちと交流する機会はありました!

また、海外から来ているレフリーの方とも少しだけ交流も出来て、非常にいい経験ができました。

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編集長コップ

日本の人が多かったんですね(笑)

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WAレフェリー唐木さん

そうなんですよ(笑)

ただ、男女とも日本戦の時は公平性を保つためかと思いますが、30秒計、アシスタントレフリーは海外のレフリーが担当していました!

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編集長コップ

確かに言われてみれば当たり前かもですけど、そういったところも考えられているのですね。運営もなかなか大変なんですね〜。。

試合の数はたくさんあったかと思うのですが、流石に全試合の担当をするわけではないですよね?運営の方たちはどういったスケジュールだったんでしょうか?

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WAレフェリー唐木さん

そうですね。基本的には3グループに分かれてのシフト制でした!

早番、遅番、休みのローテーションです!とはいえ、私みたいに働いてる合間を縫って従事したりといったこともあるのでその部分の穴を埋めるために運営に従事したりなど柔軟で変則的なスケジュールでした!

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編集長コップ

そうですよね、、そこは助け合いながら試合を回すために調整されてたのですね、、ますます頭が上がらない、、あまり自由な時間もなかったのではないですか?

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WAレフェリー唐木さん

そうですね、せっかく福岡に来たので休みの日は街ブラにレッツゴー!と言いたいところでしたが空いた時間はお仕事をしていました。

担当試合以外の時間は、世界レベルの水球とトップレフリーの試合を見るいい機会なので遊び半分勉強半分で試合観戦をしてました!

将来的にはあの場所に審判として参加することが夢です。

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編集長コップ

さすが向上心が違いますね!応援しています!

ちなみに唐木さんが試合を観戦していて日本の審判や海外の審判で違いを感じた部分はありますか?

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WAレフェリー唐木さん

印象に残ってる部分は審判と選手・監督とのコミュニケーションですね。審判に対する野次などではなく、ジャッジに対するコミュニケーションを試合中に取っていて日本と少し違う印象を感じました。

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編集長コップ

お互いにリスペクトを感じますよね。

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WAレフェリー唐木さん

ジャッジに関しては海外のトップ審判ということもあり、勉強になることが多かったですが、日本のトップレフリーの方々も負けていないようにも感じました。 その国の競技スタイルによって審判の判定基準も変わるのかなという印象です!

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編集長コップ

なるほど。私が試合を見ていて思ったのは、国際試合での笛は日本と比べると重いなと感じる部分もありましたが、日本のジャッジだと退水だけどならないなとかそういった部分は感じましたか?

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WAレフェリー唐木さん

そうですね、海外の選手はフィジカルも強いっていうのもありますが、国内の基準よりプレーを優先させるのかなと思いました。 根本的には判定の基準は同じなのかもしれませんが、私はあのような世界トップレベルの試合を担当したことがまだないので、まだまだ学ぶことが多いと痛感しました。

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編集長コップ

審判目線で見て印象深かった試合はありますか?

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WAレフェリー唐木さん

男子のハンガリーvsアメリカですかね。先月行われたワールドカップ3位決定戦以来ということで、そこではアメリカが勝利しており因縁の対決ということもあったのですが、アメリカの選手がバイオレントアクション(ブリタリティ)で一人退場してしまったのです。

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編集長コップ

バイオレントアクションは悪質な反則をしたとみなされてその選手は退場、チームとしては一定の時間1人少ない状況で戦わなければいけない反則のことですね。 私もこの試合を見ていましたが、アメリカにとっては想定外でしたよね。

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WAレフェリー唐木さん

そうですね。正直この時試合の結果は決まったかなと思いました。だけどそんなことはなかったんです。

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編集長コップ

先に言ってしまいますが、この試合はハンガリーが1点差で勝ったんですよね!ブリタリティがあったにも関わらず!

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WAレフェリー唐木さん

アメリカの諦めない姿勢はもちろん凄いなと思いましたが、個人的には審判の技量が光ったのかなと感じました。誤解を招かないように説明すると、アメリカ贔屓のジャッジをしたとかそういう話ではないです。 こういったときはアメリカの選手はやけくそになってどんどんアグレッシブなプレーが増えて最終的に収集がつかなくなることが考えられます。

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編集長コップ

こういう試合って荒れがちなんですよね、、

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WAレフェリー唐木さん

そうなんです、そこを審判は試合が荒れないように選手にも監督にも納得の行く適切な判定をしてコントロールしていたと思うんです。 そういった流れもあってアメリカも最後まで実力を発揮できた試合になったのではないかと思います。試合も白熱して審判の素晴らしいゲームコントロール技術も見ることができて印象に残っています。

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編集長コップ

なるほど!審判ならではの視点ですね!ありがとうございます!

それでは最後に、色々とお聞きしましたが福岡で開催された世界水泳ですが総合的な個人的な感想を教えてください!

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WAレフェリー唐木さん

当たり前ではありますが、国内大会よりもお金がかかっているなと感じました!わかりやすいのはデジタル化といったところでしょうか!液晶画面を用いた演出やスポンサー広告の露出もあり、近い将来同じ様なクオリティーで国内大会を行えればいいなと思いました。

また、試合自体も白熱した試合が多く、個人的に水球に再度ハマり直しました(笑)

それと同時に水球を知らない人がこういった試合を見て水球に興味を持ってくれたときに水球のことがわかる環境づくりに審判という立場から貢献していければなと感じました!

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編集長コップ

ありがとうございます! 私も水球を知らない人が、水球のことがわかる環境づくりをしていってほしいなと思います。

長時間にわたり質問に答えていただきありがとうございました! それでは皆さんまた次回お会いしましょう!



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